センター長の雑感

寺嶋真理子先生の魚油静脈投与剤の研究が朝日新聞に掲載されました!

医療の発展には、今ある医療を継承するだけではなく、新しい学問大系の進歩やそれに見合う医療技術や医薬品の開発が不可欠です。そして、それを遂行して行くことは我々大学人の使命なのです。

 

我々の教室では多くの研究が進行していますが、中でも、大きな侵襲後の臓器障害に関わる好中球の研究が、今回、朝日新聞に掲載されました。最新データは、当科の寺嶋真理子先生の学位論文です。企業と共同研究での魚油製剤の開発と魚油による好中球の寿命の短縮の成功が大きな業績です。

(クレジット入)H25 02 06_朝日新聞_救命救急センター_ARDS研究

臨床ばかりしていると、考え方が一辺倒になります。研究して頭を柔らかくしようと思う方は、どうぞ我々の研究室のドアをたたいて下さい。待ってます!

 

医局電話:0798-45-6514

医局FAX:0798-45-6813

医局メール:em119@hyo-med.ac.jp

神戸大学に西山隆 特命教授/救急部長 が就任されました。

5月1日付けで、神戸大学に西山隆特命教授/救急部長が就任されました。新聞を一時期にぎわせましたが、そんな心配は無用となるべく、まずは、神戸大学の関係者や兵庫県内の救命医療に関わる人たちで歓迎会をしました。CIMG1165

左から

中山伸一先生:兵庫県災害医療センター センター長:神戸大学第一外科–>救急部助教授でした。

西山隆先生:神戸大学 救命救急科 新教授

渥美生弘先生:神戸市立医療センター救命救急センター 医長

当麻美樹先生:兵庫県立加古川医療センター 救命救急センター センター長

有吉孝一先生:神戸市立医療センター救命救急センター 部長

川瀬鉄典先生:兵庫県災害医療センター

石原諭先生:兵庫県災害医療センター 副センター長

右に移って手前から

美女:兵庫県災害医療センター 秘書さん(たぶん)

岡田直己先生:神戸大学 救命救急科 特定助教

佐藤愼一先生:県立尼崎病院 副院長 救命救急センター準備担当:西山先生の高校の先輩だそうです。

小澤修一先生:神戸赤十字病院 院長:神戸大学第2外科–>救急部部長–>いろいろあって–>兵庫県災害医療センター初代センター長でした。

私、小谷穣治:兵庫医科大学 救急・災害医学講座/救命救急センター 主任教授/センター長:神戸大学第一外科–>現職:神戸大学救急部創立時の唯一の救急専門医保持者だったこともあり、設立に尽力しました。

 

それでは兵庫県内みんなまとまってがんばりましょう!

 

 

 

 

 

救命救急センターとCCUの合同パーティー:新しい急性医療総合センター開業を祝して

兵庫医科大学では今年の3月から、急性医療総合センターを開設しました。救命救急センターERとICU、CCU、外科系ICU、全ての手術室、周産期センター、アイセンターから成っています。詳しいことは大学ホームページに解説していますので、ご参照ください。

http://www.corp.hyo-med.ac.jp/center.html

それから、ひとつ前のブログにも書きましたが、坂田寛之先生が作成した救命救急センターの紹介ビデオも見て下さい。

救命救急センター部門は1階と2階ですが、この中で最も特筆すべきは、救命救急センターとCCUの集中治療室を共同運営とし、ICU20床、病室24床をフレキシブルに使えるようになったことです。また、看護部は今まで別組織でしたが、このたび統合して、救命救急センターとCCUの患者に1チームとして対応しています。他にも検査室やサテライト薬局、臨床工学士の部屋など、救急医療に関わる多くの職種のスタッフが、同じビル、同じフロアーに会して、今まで以上に俊速に救急疾患に対応できるようになりました。

そして、先日、救命救急センターとCCUの統合を記念すると同時に、これまで距離のあった両科に関わる職員同志の親睦を図る目的で、大祝賀会を開催しました。医師、看護四m、薬剤師、管理栄養士、臨床工学士、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、ケースワーカー、社会福祉士の方々など、総勢180人の大パーティーとなりました。

 

以下に、パーティーの様子の写真を掲載します。皆様、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 

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兵庫医科大学救命救急センター紹介ビデオ

後でアップするブログでも書きますように、先日救命救急センターとCCUの合同パーティーが行われました。そこで救命救急センターをお披露目するための、救命救急センターの紹介ビデオを、当科のレジデント坂田寛之先生が作成してくれました。

当科の楽しくも真剣な仕事ぶりがよく表現されていると思います。私たちと一緒に、新しい救命救急センターで、劇的救命な仕事をしたい方、いつでもご連絡下さい。一同、待っています。

 

連絡先:

医局電話:0798-45-6514

医局FAX:0798-45-6813

医局メール:em119@hyo-med.ac.jp

 

小谷穣治

アメリカショック学会報告

昨日からアメリカショック学会出席のために、サンディエゴに来ています。今日はレセプションパーティーのあと、ホテルのバーで、うちに中尾篤典准教授と、愛媛大学の相引教授、同じく愛媛大学の菊池先生と一杯飲みつつ語り合っておりました。一年中気候がよく、幸せな気持ちになります。

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ホテルの庭の景色

 

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中尾准教授と二人で飲んでました。

 

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そこへ愛媛大学が合流:左から、愛媛大学の相引教授、うちの中尾准教授、愛媛大学の菊池先生、そして私。

送別のビデオ

4月から外部施設に出向する3名の仲間の送別会が去る3月18日に行われました。4月から正式に医局員になる坂田先生が編集してくれた送別ビデオをアップ致します。

みんな、元気でがんばって下さい!!

 

忘れられない二人の先生

今年もあとわずかです。今年も我々兵庫医科大学救命救急センターは多くの方々に支えられて大きくなって参りました。本当にありがとうございました。

 

今年はいろんなことがありました。それはまた年が明けたら順次書いて行きます。このブログでは、今年の忘れられないこと、大切な二人の先生のご逝去のことを書きます。

 

神戸大学の石井昇教授のご逝去です。私は神戸大学の第一外科から救急部にローテーションしておりましたが、そこで石井先生にご教授いただきました。石井先生は神戸大学第二外科でしたが、腎臓癌で手術を受けられ、救急部部長への異動に際して、「あと人生はおまけや。流れに逆らわずに生きるんや。タバコもやめへんで〜。」とおっしゃっておりました。本意ではなかったと受け止めましたが、良い意味で奔放で豪快な方でした。ところが、阪神淡路大震災をきっかけに救急部が災害・救急医学講座となり、その後のご活躍は誰もが知るところです。とにかく人を惹き付ける方でした。石井先生には講座への異動もお誘いをいただきましたが、事情が重なり、かないませんでした。昨年神戸大学に出勤された時にお会いし、お許しいただきました。本当に穏やかな先生でした。

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2004年頃:左から3番目が石井先生

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2012年1月25日:神戸大学石井教授室で石井先生と。

もう一人、私の私のアメリカ時代の師匠、Stephen F. Lowry先生のご逝去は一昨年でしたが、今年10月のSurgical Infectionの表紙となり、同時にEditorialで特集が組まれています。外科医でありながらTNF-αの発見メンバーであるなど分子生物学や代謝栄養学の大家でもあり、Robert Wood Johnson医科大学病院の病院長、外科学のチェアーマンでしたが、昨年6月に大動脈解離で急逝されました。人情に厚く、世話好きで、研究が好きで、でも、タバコはやめないし、酒を飲んで大笑いするし、仲間うちでいるときは言いたいことを言って子供のようで、とてもかわいがってもらいました。特に私はLowry先生ともども病院屋上へ出る扉の鍵を持っている数少ない職員で、よく二人で柵のない屋上で煙草を吹かしていろんな話をしてもらいました。

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先日のSurgical Infectionの表紙。

 

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生まれたばかりの長男と一緒に。

人生にはターニングポイントとなる出会いがいくつかありますね。そのような出会いをたくさん提供できる医局作りを目指して行こうと思います。

書いてるうちに新年を迎えました。皆様、どうか、本年もよろしくお願い致します。

 

 

岩野仁香先生のNY研修報告など

 

現在、New YorkのMaimonides Infants and Children's Hospital of Brooklyn

で小児科レジデントとして仕事をしている岩野仁香先生からのいくつかのお便りが来ていますので、時間を追って、少々編集しつつご紹介します(ご本人の許可あり)。

 

まず、プログラムに入る直前の6月末にマンハッタンのレストランで食事した時の写真です。私は、兵庫医科大学と私の留学先であるRobert Wood Johnson Medical School(NJ)とのstudent exchange programの交渉をするためにマンハッタンに宿泊していました。一緒に写っているのは、NYに学校と仕事で4年間住んでいた当科の岩津加由子秘書です。

 

それから、8月の近況報告:「小谷教授 お久しぶりです。お元気ですか?私は相変わらず元気です。ずっと外来勤務なので、こちらの医療システムをゆっくり学びながら、楽しく過ごしています。」

 

10月の近況報告から:

「私は今月は病棟勤務をしています。病棟管理は小児科の醍醐味ともいえると思いますが、慣れないながらも楽しんでおります。」

 

「最近3年目レジデントの誕生日が業務と重なって、写真を撮りました。元気です、という意味も込めて、写真も添付します。」

 

元気そうで安心したよ〜。

 

岩野先生の留学記念エッセイがN Programという留学支援団体のサイトの掲載されました。彼女の「学生さんにも見ていただきたい」という希望もあり、このブログで紹介します。是非ご覧ください。

http://www.tokio-mednet.co.jp/nprogram/essay/33.html

pdfでもアップしました。

“N Program”のプレビュー

 

また彼女が、現在国際医療支援の活動をしている大類先生(かつて当科と呼吸器外科を兼任していました)と一緒に取り組んでいるNGOのブログでも、彼女のエッセイが掲載されています。皆さんに読んでいただけるとうれしいです。

http://future-code.at.webry.info/201207/article_4.html

 

 最近は海外へ留学する人が激減していると聞きますが、やはり日本を出て外から日本を見るといろんなことがわかります。また世界の大きさ(小ささとも言えます)を知ることもできます。世界標準を感じる感覚も身に付きます。どんどん海外に行きましょう!当科では積極的に海外での活動を支援します。興味のある方は是非我々をご訪問ください。

 

にしのみや津波ひなん訓練のお知らせ:2013.1.27(日)AM10:00

西宮市の住民を対象に、西宮市消防局主催の「にしのみや津波ひなん訓練」が2013.1.27(日)午前10時から行われます。私は、市民の皆さんを対象に20分のレクチャーを3回します。

http://www.nishi.or.jp/homepage/tsunami/drill.html#menu

のページの「防災イベント」をクリックすると案内が出てきます。

 

どうぞ、ご参加ください。

 

 

F  武庫川女子大学 甲子園会館

武庫川女子大学 甲子園会館の地図をみる

兵庫医科大学 救命救急センター長 小谷 穣 防災講演会 20分×3回 ①10:30〜 ②11:00〜 ③11:30〜
「災害時の救助活動~市民の皆さんのやるべき事」

兵庫医科大学 救命救急センター長 小谷 穣治 
《抄録》大災害では、DMAT の医療チーム、医師会 JMAT 等が救助にきてくれるシステムが徐々に整備されてきました。それでも、発災直後の数時間から1日間は、現場にいる一般市民の皆 さんの救助活動の担い手です。そこで、陥りやすい落とし穴や勘違いについて、阪神・淡路と 東日本大震災や JR 列車脱線事故の経験を交えてわかりやすくお話します。

・阪神・淡路と東日本大震災の活動記録写真パネル 【消防局】

 

 

MCCRCの講師をしてきました!

 

先週末、アメリカ集中治療医学会(SCCM)の主催するMultiprofessional Critical Care Review Courseの講師をしてきました。今回はアジアで初めてのコース開催で、ソウルで行われました。アジアを中心に、韓国はもとより、日本、インドネシア、シンガポール、パキスタンなどなど多くの国々からの受講生280名余りが集まりました。講師陣として日本からは私と東京女子医大の小谷透先生の2名が講師を務めました。SCCMから派遣されたアメリカ人講師に混じって、英語でのレクチャーはかなりしんどかったです。私の担当は、やや専門外の内分泌救急とAIDSを含む免疫不全で、久しぶりにめちゃくちゃ勉強しました。特に内分泌では、当科の尾迫貴章助教に指南を仰ぎ、ソウル入りしてからご飯も食べずに英語の教科書を頭に叩き込みました。しんどかったけど、とてもいい経験になりました。

 

今回はじめてこのコースの講師をして、日本は島国で英語でのコミュニケーションが苦手なので、ともすれば、国外の事情に疎くなりがちですが、韓国、中国をはじめ、アジアの各国は世界標準の知識を得て、更にその中心的存在になろうという気概がすごいと感じました。医者は科学者でなければならないと強く感じました。日本の皆さん、負けていられません。日本の存在感を示し、アジアからの情報を日本が中心になって発信して行きましょう。それが、日本が今まで通り、いや、これまで以上に世界に存在感を示して行く唯一の方法と感じました。

 

ところで、小谷透先生と私は出身地(神戸)も同じ、名前も同じということ、また、透先生は冗談で「俺たちは兄弟だ」なんてことをおっしゃるので、外国の先生方からも「兄弟」と思われておりました。事実、我々2名へのお手紙の宛名は「Professor Kotanis」でしたから…透先生、そろそろ冗談はやめましょうね。

講師陣で食事会の後の記念撮影

会のプログラム

SCCM – Society of Critical Care Medicine

http://www.sccm.org/Conferences/Pages/MCCRC-Korea.aspx