平成26年度診療実績
平成26年度(4月1日~3月31日)診療実績
受け入れ(救命救急センターのみ) 1774件 前年比 122%増
来院時心肺停止 190件…
重症急性冠症候群 126件
重症大動脈疾患 41件
重症脳血管障害 179件
重症外傷 343件
重症急性中毒 58件
重症熱傷 32件
重症消化管出血 50件
重症敗血症 77件
重症体温異常 10件
特殊感染症 9件
重症呼吸不全 26件
重症急性心不全 166
重症出血性ショック 16件
重症意識障害 61件
重篤な肝不全 1件
重篤な急性腎不全 10件
指肢切断 3件
その他重症病態 376件
毎日フル活動の救命救急センター
昨日は、広範囲重症熱傷の自家培養表皮の植皮術から
未明の腹腔内出血の緊急オペ
ドクターカー出動と休むことを知らない兵庫医大救命救急センターです
自家培養表皮の植皮は4月から既に2例目となっており
重症熱傷といえば当センターというような認知がされてきつつあります
緊急開腹手術はPCPSが挿入されている患者さんでしたが
術後の経過も良好です
麻酔科や臨床工学士さんらのバックアップも当院ならではのスタッフの充実度です
最近のドクターカー出動は、外傷から内因疾患まで様々で
深夜・早朝の出動依頼が増えている傾向にあります
当センターの特徴は
受け入れできない症例がない
ことです
四肢外傷・頭部外傷・頭部外傷・四肢切断・熱傷
ACSや心不全などの循環器疾患、人工肺が必要な重症肺炎
劇症肝炎や重症膵炎
などなど
外傷から内因性重症疾患まで幅広く対応します
平成26年度の救命救急センターで受け入れた重症疾患は1774件/年で
前年よりも122%増となっています
当センターの目標は受入数を増やすことだけなく
1人でも多くの命を救うことです
そのために医師 看護師 臨床工学士他多くのスタッフが日々、個々のスキルや知識を向上するよう心がけています
今後もさらに阪神地区の救急医療の最後の砦として頑張っていきたいとおもいます
アメリカで臨床研修中の伊藤(岩野)仁香先生が最近書かれた著書のご紹介
現在、アメリカ・ニューヨークのMaimonides Infants and Children's Hospital of Brooklynで臨床医レジデント勤務の伊藤(岩野)仁香先生が書かれた著書をご紹介します。先生は兵庫医科大学にて初期研修、救命救急センター・CCUにて研修されました。現在、兵庫医科大学救命救急センターの非常勤医師となって、帰国時は当科で仕事をしてアメリカにお帰りになります。
『アメリカ臨床留学への道』
佐藤隆美 (編集), 中川伸生 (編集), 藤谷茂樹 (編集)
伊藤先生からのコメント
「小児科レジデンシーのために渡米して3年間が経とうとしています。慣れてきた部分もありますが、毎日が刺激的で人間力を試されることが多く、おかげさまで楽しく過ごしております。
臨床留学の計画は人それぞれの目的やタイミング、ご家族の事情によると思います。試験にはお金も時間もかかります。日々の業務に忙殺されて、惰性になってしまうこともありますが、国境を越えて、医療に関わるということは人生の糧になっています。
これから臨床留学を志す方々、力を惜しまずに全力で挑んでください。今回ご紹介いただく本が、みなさんの情報源となれば幸いです。
熱傷センター開設!!
従来から我々の救命救急センターは、多くの熱傷患者を受け入れてきました。工場が多い尼崎に隣接しているのもひとつの理由でしょう。重症熱傷は最初の輸液、循環管理が生命予後を決定づけます。このステップはわれわれ救命救急センタースタッフの得意とするところですが、救命した後には皮膚の硬直による関節可動域の狭小化や美容的な問題をクリアーすることが患者さんの生活、社会復帰に重要なファクターとなります。兵庫医科大学病院救命救急センターには、本邦では数少ない熱傷専門医が2名所属しています。救命救急センターでは、その内の一人の専門医である上田敬博副センター長が中心となって、形成外科、皮膚科、リハビリテーション科と一緒に救命された重症熱傷患者さんのクオリティー・オブ・ライフの向上に尽力するために、このたび「熱傷センター」を開設いたしました。このような取り組みが神戸新聞と朝日新聞に取り上げられましたので、皆様にご紹介させていただきます。
中尾博之臨床准教授が「ラジオ関西「寺谷一紀のまいど!まいど!」に出演!
当科の中尾博之臨床准教授が、「 5月 1日(金)放送のラジオ関西「寺谷一紀のまいど!まいど!」にの出演します。
◎出演日 : 平成27年 5月 1日(金)
◎出演コーナー : 「まいど!いらっしゃい」のコーナー 10:10 ~ 10:25頃まで
◎内容 : パーソナリティの寺谷さんを始めとするレギュラー出演者のみなさんと中尾先生のこれまでの経歴や救急・災害医学についての取り組みなどについてお話をします。
ぜひ、ご拝聴下さい!
小谷穣治 主任教授
白井先生@手術室
DMATカー出発式
ドクターカーに乗って劇的救命しませんか
現在救命救急センターのドクターカーが整備されています
月末に納車で4月1日から運用開始です
あとは塗装のみ(後日UPします)
3月上旬んで昨年11月から本格運用したドクターカーが出動70件を超えました
そして3月になってからは更に出動件数が増えています
プレホスピタルケアで救命した例は少なくありません
兵庫医大は全科が24時間終日対応してくれるので
各科の協力の下、複合疾患や複雑な病態にも24時間対応できます
プレホスに関しては未経験者にはトレーニングを受け、指導の下現場に出てもらうようにしています
将来地元や他院でプレホスを立ち上げたいと考えているDr Nsも大歓迎です
一緒に劇的救命しましょう
ドクターカーによるプレホス活動
もう三月。春はそこまできていますね
兵庫医大救命救急センターではドクターカーによる病院前救急診療(プレホスピタルケア:プレホス)を行っていますが
昨日も北へ西へとドクターカー出動が続きました
1件目はI町での労災事案でK西消防本部でのドッキングでした
ドクターカー出動はあらかじめ消防局司令に伝えているKEYWORDに当てはまり、司令から出動要請がかかるときと、
傷病者発生地(現地)に現着した救急隊が直接ドクターカー出動と判断して要請がかけられる場合があります
今回は現地の救急隊の判断で要請でした
傷病者は労災外傷だったので、出動しドッキングポイントまでつく間、現地救急隊とバイタルサインや体表外傷の応対を連絡を取り合いながら、ドクターカー車内でブリーフィングを行い、最低限必要な医療資材を準備し、かつさらに必要と予測されそうなものを出動スタッフで共有します
ドッキングポイントですぐに診療を開始し、必要な処置を行います
ときによっては心タンポナーデに対する心嚢ドレナージや胸腔ドレナージも、現場や車内で行います
そうすることで、病院まで状態が悪化することを防ぐことができ、防ぎえる死を防ぐことができます
今回もまったく無駄のない動きでプレホス対応することができました
2件目はA市消防からのCPAの依頼でした
心肺停止はいかに早く治療を開始するかで蘇生できるかがきまります
今回も病院搬送まで距離があるので、ドクターカー出動しドッキングポイントですぐに救急車に乗り込み処置を行いました
こういうとき、救急隊とのあうんの呼吸での処置も重要です
気管挿管や静脈路確保、エピネフリン投与など、まったく無駄な時間を費やさず処置しながら病院搬送とつなげます
このように兵庫医大救命救急センターは傷病者(患者)の命を最優先に考え
迅速な診断(観察)と処置を行い救命率の向上に努めています
出動する医師と看護師はプレホスに必要な訓練をうけたものが出動しています
昨今、病院側のプロパガンダ目的でプレホスを開始している医療機関があり、出動件数の増加ばかりに気をとられている医療機関があるのは残念ですが、兵庫医大救命救急センターは患者の命を守ることを最優先としたプレホス活動を続けています
私たちとおなじようなベクトル・向上心をお持ちのDr Nsのみなさん
当院から最先端・最新の救命医療を全国・世界に発信していきませんか?
見学は随時受付しています