2月4-8日に、Houston, Texas, USA eorge R. Brown convention centerで行われたSociety of Critical Care Medicineのannual meeting、41st Critical Care Congressに行ってきました。
今回の発表は、卒後3年目の岩野仁香先生です。今回の発表のタイトルは、”The possible use of initial serum BNP levels for dose adjustment of Carperitide”です。Carperitide というのはhuman atrial natriuretic peptide、すなわちハンプですね。この使用濃度の決定に血中のBNP濃度を使おうっていう趣旨です。ここでは難しい話はやめといて、岩野先生の発表の様子をご紹介しましょう。
この学会に付随して、アボット社が新たに作成したTotal Nutrition Therapy for Critical Careプログラムの第1回目のコースに、岡山大学の氏家良人先生、日本大学の木下浩作先生とともに参加してきました。日本だけでなく、南米の国々、台湾などのこの領域のエキスパートが参加し、このプログラムを各国に導入するにあたって、各国の事情に照らして問題点を洗い出すことも目的の一つでした。講師はDr. Refaat HegaziとDr. Paul Wishmeyerのお二人です。Wishmeyer先生とは以前にも学会のパーティーで飲みかわしたことがありますが、相変わらずエネルギッシュで、ものすごいキン肉マンです。サプリメントに凝ってるそうです。
私は、動物実験施設に入る鍵を持っている数名の一人でしたので、屋上へはフリーアクセスでした。うれしいとき、落ち込んだとき、どんなときにもよく屋上に行きました。そしたら、数少ない鍵を持つもう一人の男、病院長で外科チェアーマンで私のボス、Stephen F. Lowry先生によく会いました。偉い先生と二人っきりではなせる時間をしょっちゅう持てたことはとても幸運でした。そして、二人ともsmokerだったので(Lowry先生は最期までsmokerでした)、街を見下ろしながら、天気のいい日には遠くのマンハッタンのビル群を眺めながら二人でぷかぷかしたのもいい思い出です。
MEB内の講義室。ここでは、毎週モーニングレクチャーがあり、Lowry先生や他の先生方の人脈のおかげで、世界の高名な科学者がぶらっとやって来て講義をしてくれます。Kevin J. Tracy先生はLowry先生がマンハッタンのCornel Medical Centerにいたときの同僚(後輩)で、すばらしい講義をしてくださいました。それにとても男前です。
私たちの研究室の名前は”Surgical Sciences”。サイエンスに複数形の”s”をつけるところがみそです。真ん中が僕の二番目のボス、Steve E. Calvano先生。PhDです。とても厳しく、暖かく、面倒見がいい先生で、Lowry先生とは若いときからずっとタッグを組んで仕事をしてきました。右端がSiobahn Corbett先生、外科の助教授です。ものすごく優秀なのですが、真剣に考える厳しい顔つきが美しいのです。それでいて子だくさん。旦那さんは医療とは無関係な方です。優秀な外科医、優秀な研究者、優秀な母、優秀な妻、といった感じで、かっこよいです。Calvano先生がLowry先生の奥さんであるSusette Coyle, RNとともに臨床系の侵襲学の研究をまとめ、SiobahnがPhDのRamseyと一緒に分子生物学分野からみた侵襲学研究をまとめています。
<昔住んでたアパート訪問>
大学から歩いて10分ほどのところに私の住んでいたアパート“River Watch Commons”があります。この敷地内にある有名なレストランがFrog and Peachです。アメリカ時代はお金がなくて行けませんでしたが、NYナンバーの車がたくさん来ていて、マンハッタンのビジネスマンがターンパイクを飛ばして来ているのでしょう。