兵庫医科大学第40回醫聖祭 医療シンポジウム報告
この週末は兵庫医大の学園祭、醫聖祭です。昨日は学生達が企画した医療シンポジウムで災害医療について講演しました。演者はもともと3名でしたが、AMDAなどで活躍されている呼吸器外科(救命救急センター兼任)の大類隼人先生がトルコ地震災害救助から帰国されたので、急遽演者に加わって下さることになりました。私は阪神淡路大震災を三宮の自宅で被災者として、神戸大学病院で医療者として経験し、またJR事故では兵庫医大で113名の負傷者の治療に当たった経験に基づいて、医療には素人である市民の方々が災害時に覚えておくべき事、やるべき事についてお話させて頂きました。続いて、兵庫医大DMAT隊員である当科の久保山一敏副部長は、今回の東北巨大地震での出動の経験を、今後のシステム構築・運用の課題などを交えて講演しました。第3席は、兵庫医大の大先輩である上ヶ原病院院長の大江与喜子先生が、日本医師会の救助チームであるJMATの東北地震における活動などを、歴史やシステムを交えてお話されました。中でも開業されている先生方が診療所や病院を休んで現地に赴き救助活動をされる事がいかに大変な事か、それを押しても救助に向かうと言う医療者の心意気が市民の方々に伝わったのではないかと思います。そして最後に、大類先生が、今回のトルコ地震での活動を始め、海外での災害活動とはどういうものなのか、人、お金、システムはどうなっているのか、など短い時間では限りがありましたが、大切なメッセージを伝えて頂きました。また、私個人としては、日本は世界の中でどのように振る舞うべきなのかを考えさせられるお話だったなと思います。
大雨の中、おいで下さった市民の皆様、ありがとうございました。そして、企画と準備と運営に頑張った学生諸君、ご苦労様でした。いい会でしたよ!
新聞に織り込まれたチラシ。
大江与喜子先生のご発表。
大類先生の発表。AMDAの説明をしているところです。
大雨にも関わらず、多くの人が集まってくれました。