Taka at Trauma Center of Robert Wood Johnson Medical School University Hospital:New Jersey便り⑧
No sleep last night!
朝のカンファレンスで私がそういうと、ACSやtrauma team(TT)のスタッフやレジデントは大爆笑となりました。
昨日、Night Shiftに入らせてもらいました。昨夜のACS:TTの上級医はDr HANNAでした。On call roomではTAKAは何を勉強しに来たのか?から始まりました。今週に閉創の手術の適応にagreeしたり、感染症のcheckについて提案していたのを知っているので、君は臨床は十分できるのではないか?といってました。もちろん、まだまだなんですが、ATLSをマスターし勉強すること。それから大切なのはPrimary SurveyやSecondary Serveyの次の手術や処置、根治術か姑息的手術なのかを何を根拠に考えるかがまだわかっていないというと、Dr HANNAはそこが大切なんだ、アメリカでも同じ。Secondary Surveyのあとの治療は人によって異なりそこが課題だといっていました。また、ショックを伴う肝損傷の出血はどうしてる?と聞かれ、ガーゼパッキングによるDamage Control Surgeryですと答えると。「その次どうするかが大切なんだ」といってJ traumaの肝損傷の文献を山のように私にプリントして熱く語ってくれました。Initialの処置のストラテジーを統一するのはアメリカは得意で、次の踏み込んだ治療はまだまだなんだよといっていました。因みに肝損傷はDCSの後は動脈損傷ならTAEを行い、壊死すればnecrosectomy、IVCの損傷は胃管などをもちいてバイパスをつくるしかないといってました。あえてゆっくり話しかけてくれるのですごく話しが盛り上がります。
そういってるとMVC(交通事故)による多発外傷が搬送されてきました。骨盤骨折Ⅱb open book fractureでショックバイタルでした。造影CTで骨盤内出血を示唆する所見がありました。ここでもDr HANNAはResponderならどうする?non-Responderならどうする?と質問してきます。コンセンサスは一致していました。そしてIVRを放射線科に依頼したのですが、この日のon callのIVR Drがレジデントからスタッフに上がったばかりのDrでレジデントには適応がないとかいろいろいっては来たがらないという始末。Dr HANNAが電話でATLSのプロトコルでIVRが第一選択なんだから直ぐにきて血管造影をしてくれといってようやく血管造影が始まりました。操作室でDr HANNAと一緒に血管造影を見ていました。内腸骨動脈の分枝からの血管損傷と出血を認めました。ここで何故かsuper selective embolismを選択しようとし、時間はかかるしなかなか塞栓できないしで、ガーゼパッキングも頭によぎりました。私がEmergencyなときの外傷による内腸骨動脈ならもっと中枢側で塞栓をしてはやく血行動態を安定させ時間をかけるべきでないのでは?というと「Exactly!But・・・・・Because he is young」といっていました。アメリカのレベルⅠtrauma centerでもこういうことがあるんだなと思いました。Dr HANNAは君のストラテジーは凄くいいといってくれました。そんなわけで、アメリカでも睡眠時間ゼロのnight shiftとなってしまいました。そして、そんなわけで今回は写真が撮れなかったので雪の積もっているRWJUH付近とmain Lobbyのクリスマスツリーを送ります。