当番世話人からのご挨拶

第23回 日本エンドトキシン・自然免疫研究会の開催にあたって

 この度、私ども兵庫医科大学 救急・災害医学講座ならびに救命救急センターは「第23回日本エンドトキシン・自然免疫研究会」を2017 年 (平成29年)12月1日(金)・2日(土)の日程で開催することとなりました。大変光栄に存じますとともに、責任の重さに身の引き締まる思いをしております。このような貴重な機会を与えてくださいました会員の皆様方に心より感謝申し上げます。
 私どもが開催させて頂きました2012.年の第19回外科侵襲とサイトカイン研究会、2015年の日本救命医療学会、2016年の日本救急医学会近畿地方会(近畿救急医学研究会)の開催において皆様方から多大のご援助、ご支援を賜りましたことをこの場を借りて改めて心からお礼申し上げます。
先述のとおりではありますが、2017年12月には歴史と伝統ある日本エンドトキシン・自然免疫研究会(JEIIS)の主催という教室にとって名誉ある大役を仰せつかる事となり教室員一同、身の引き締まる思いで学会準備を進めているところであります。

 日本エンドトキシン・自然免疫研究会は、元々日本エンドトキシン研究会という名称であり、私が大学院で手術患者の血中エンドトキシン濃度と病態の関連の研究を行っていた頃に、エンドトキシンによる免疫応答の研究が目的で設立された研究会ということで大変興味を持ち入会しました。その後エンドトキシンのレセプターを含む自然免疫のレセプターであるToll-like receptorsが発見され、Toll-like receptorsを発見した研究者たちがノーベル賞を受賞し、従来不明であった多くの疾患に自然免疫が関連することが明確になるなど、自然免疫が注目され、会の名称を日本エンドトキシン・自然免疫研究会に改名したと記憶しております。本研究会の構成員は、基礎研究者と臨床医療者が半々であり、基礎の先生方と基礎的研究を推進しておられる先生方方にとって、”Meet the Expert”、”Bench to Bedside, Bedside to Bench”の貴重な場となっております。製薬企業様方、医療機器企業様方にとっても、今やエンドトキシンを含む自然免疫を制御することで疾患を治癒・制御する薬剤も開発されるようになり、大変有意義な情報を得る研究会であると自負しております。

 今回の第23回大会は、先達の努力と志を継承する事に加え、エンドトキシン・自然免疫研究のさらなる発展と新しい治療の開拓・確立を願い「エンドトキシン・自然免疫研究のフロンティアをめざして」をメインテーマにし、基礎研究と臨床現場の懸け橋となる新たな研究・治療成果を世界に発信する事で、より一層社会に貢献する学術団体へと発展することを願って実効のある企画を進めております。
 皆様には本研究会の趣旨に、ご理解とご賛同をいただき、絶大なご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 末筆では御座いますが、皆様のますますのご発展とご活躍を心から祈念いたしております。

謹白

平成29年5月吉日
第23回日本エンドトキシン・自然免疫研究会
当番世話人  小谷 穣治

神戸大学大学院医学研究科外科系講座 災害・救急医学分野 教授
兵庫医科大学 救急・災害医医学講座 特別招聘教授
〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号
TEL 0798-45-6514 FAX 0798-45-6813